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〘1572㌻〙

第1章

1 ダリヨスの二年ねん八月󠄃ぐわつのヱホバの言ことばイドの子こベレキヤの子こなる預言者よげんしやゼカリヤに臨のぞめり云いはく 2 ヱホバいたく汝なんぢらの父󠄃等ちちたちを怒いかりたまへり 3 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いふと汝なんぢかれらに吿つげよ萬軍ばんぐんのヱホバ言いふ汝なんぢら我われに歸かへれ萬軍ばんぐんのヱホバいふ我われも汝なんぢらに歸かへらん 4 汝なんぢらの父󠄃等ちちたちのごとくならざれ前󠄃さきの預言者よげんしや等たちかれらに向むかひて呼よばはりて言いへり萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ請󠄃こふ汝なんぢらその惡あしき道󠄃みちを離はなれその惡あしき行おこなひを棄すてて歸かへれと然しかるに彼等かれらは聽きかず耳みゝを我われに傾かたむけざりきヱホバこれを言いふ 5 汝なんぢらの父󠄃等ちちたちは何處いづこにありや預言者よげんしやたち永遠󠄄とこしなへに生いきんや 6 然さりながら我わが僕しもべなる預言者よげんしや等たちに我わが命めいじたる吾わが言ことばとわが法度のりとは汝なんぢらの父󠄃等ちちたちに追󠄃及おひしきたるに非あらずや然さるゆゑに彼かれらかへりて言いへり萬軍ばんぐんのヱホバ我われらの道󠄃みちに循したがひ我われらの行おこなひに循したがひて我われらに爲なさんと思おもひたまひし事ことを我われらに爲なしたまへりと

7 ダリヨスの二年ねん十一月󠄃ぐわつすなはちセバテといふ月󠄃つきの二十四日かにヱホバの言ことばイドの子こベレキヤの子こなる預言者よげんしやゼカリヤに臨のぞめり云いはく 8 我われ夜よる觀みしに一箇ひとりの人ひと赤馬あかむまに乘のりて谷たにの裏うちなる鳥拈樹もちのきの中なかに立たちその後うしろに赤馬あかむま駁馬まぶちむま白馬しろむまをる 9 我われわが主しゆよ是等これらは何なにぞやと問とひけるに我われと語ものいふ天てんの使󠄃つかひわれにむかひて是等これらの何なになるをわれ汝なんぢに示しめさんと言いへり 10 鳥拈樹もちのきの中なかに立たてる人ひと答こたへて言いひけるは是等これらは地上ちじやうを遍󠄃あまねく步あるかしめんとてヱホバの遣󠄃つかはしたまひし者ものなりと 11 彼かれら答こたへて鳥拈樹もちのきの中なかに立たてるヱホバの使󠄃つかひに言いひけるは我われら地上ちじやうを行ゆきめぐり觀みしに全󠄃地ぜんちは穩おだやかにして安やすし 12 ヱホバの使󠄃つかひこたへて言いふ萬軍ばんぐんのヱホバよ汝なんぢいつまでヱルサレムとユダの邑々まち〳〵を恤あはれみたまはざるか汝なんぢはこれを怒いかりたまひてすでに七十年ねんになりぬと 13 ヱホバ我われと語ものいふ天てんの使󠄃つかひに嘉事よきこと慰事なぐさめごとをもて答こたへたまへり 14 かくて我われと語ものいふ天てんの使󠄃つかひ我われに言いひけるは汝なんぢ呼よばはりて言いへ萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ我われヱルサレムのためシオンのために甚はなはだしく心こゝろを熱ねつして嫉妬ねたくおもひ
 1572㌻ 
15 安居やすゐせる國々くに〴〵の民たみを太いたく怒いかる其そは我われすこしく怒いかりしに彼かれら力ちからを出いだして之これに害󠄅がいを加くはへたればなり 16 ヱホバかく言いふ是故このゆえに我われ憐憫あはれみをもてヱルサレムに歸かへる萬軍ばんぐんのヱホバのたまふ我わが室いへその中なかに建󠄄たてられ量繩󠄂はかりなはヱルサレムに張はられん 17 汝なんぢまた呼よばはりて言いへ萬軍ばんぐんのヱホバかく宣のたまふ我わが邑々まち〳〵には再ふたゝび嘉物よきものあふれんヱホバふたゝびシオンを慰なぐさめ再ふたゝびヱルサレムを簡えらびたまふべしと〘1205㌻〙

18 かくて我われ目めを擧あげて觀みしに四よつの角つのありければ 19 我われに語ものいふ天てんの使󠄃つかひに是等これらは何なになるやと問とひしに彼かれわれに答こたへけるは是等これらはユダ、イスラエルおよびヱルサレムを散ちらしたる角つのなりと 20 時ときにヱホバ四箇よたりの鍛冶かねぢを我われに見しめし給たまへり 21 我われ是等これらは何なにを爲なさんとて來きたれるやと問とひしに斯かくこたへ給たまへり是等これらの角つのはユダを散ちらして人ひとにその頭かしらを擧あげしめざりし者ものなるが今いまこの四箇よたりの者もの來きたりて之これを威󠄂おどしかのユダの地ちにむかひて角つのを擧あげて之これを散ちらせし諸國しよこくの角つのを擲なげうたんとす

第2章

1 茲こゝに我われ目めを擧あげて觀みしに一箇ひとりの人ひと量繩󠄂はかりなはを手てに執居とりゐければ 2 汝なんぢは何處いづこへ往󠄃ゆくやと問とひしにヱルサレムを量はかりてその廣ひろさと長ながさの幾何いくばくなるを觀みんとすと我われに答こたふ 3 時ときに我われに語ものいふ天てんの使󠄃つかひ出行いでゆきたりしが又󠄂また一箇ひとりの天てんの使󠄃つかひ出いできたりて之これに會あひ 4 之これに言いひけるは走はせゆきてこの少わかき人ひとに吿つげて言いへヱルサレムはその中なかに人ひとと畜けものと饒さはなるによりて野原のはらのごとくに廣ひろく亘わたるべし 5 ヱホバ言いひたまふ我われその四周󠄃まはりにて火ひの垣かきとなりその中なかにて榮光さかえとならん

6 ヱホバいひたまふ來きたれ來きたれ北きたの地ちより逃󠄄にげきたれ我われなんぢらを四方よもの天風あまつかぜのごとくに行ゆきわたらしむればなりヱホバこれを言いふ
 1573㌻ 
7 來きたれバビロンの女子むすめとともに居をるシオンよ遁󠄅のがれ來きたれ 8 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふヱホバ汝等なんぢらを擄とらへゆきし國々くに〴〵へ榮光さかえのために我儕われらを遣󠄃つかはしたまふ汝なんぢらを打うつ者ものは彼かれの目めの珠たまを打うつなればなり 9 即すなはち我われ手てをかれらの上うへに搖ふらん彼かれらは己おのれに事つかへし者ものの俘虜とりことなるべし汝なんぢらは萬軍ばんぐんのヱホバの我われを遣󠄃つかはしたまへるなるを知しらん 10 ヱホバ言いひたまふシオンの女子むすめよ喜よろこび樂たのしめ我われきたりて汝なんぢの中なかに住󠄃すめばなり 11 その日ひには許多あまたの民たみヱホバに附つきて我民わがたみとならん我われなんぢの中なかに住󠄃すむべし汝なんぢは萬軍ばんぐんのヱホバの我われを遣󠄃つかはしたまへるなるを知しらん 12 ヱホバ聖󠄃地きよきちの中なかにてユダを取とりて己おのれの分󠄃ぶんとなし再ふたゝびヱルサレムを簡えらびたまふべし 13 ヱホバ起󠄃おきてその聖󠄃住󠄃所󠄃きよきすみかよりいでたまへば凡およそ血肉󠄁けつにくある者ものヱホバの前󠄃まへに肅然しくぜんたれ

第3章

1 彼かれ祭司さいしの長をさヨシユアがヱホバの使󠄃つかひの前󠄃まへに立たちサタンのその右みぎに立たてこれに敵てきしをるを我われに見みす 2 ヱホバ、サタンに言いひたまひけるはサタンよヱホバ汝なんぢをせむべし即すなはちヱルサレムを簡えらびしヱホバ汝なんぢをいましむ是これは火ひの中なかより取とりいだしたる燃柴もえぐいならずやと 3 ヨシユア汚きたなき衣服󠄃ころもを衣きて使󠄃つかひの前󠄃まへに立たちをりしが 4 ヱホバ己おのれの前󠄃まへに立たてる者等ものどもに吿つげて汚きたなき衣服󠄃ころもを之これに脱ぬがせよと宣のたまひまたヨシユアに向むかひて觀みよ我われなんぢの罪つみを汝なんぢの身みより取とりのぞけり汝なんぢに美服󠄃びふくを衣きすべしと宣のたまへり〘1206㌻〙 5 我われまた潔󠄄きよき冠冕󠄅かんむりをその首かうべに冠かむらせよと言いへり是こゝにおいて潔󠄄きよき冠冕󠄅かんむりをその首かうべに冠かむらせ衣服󠄃ころもをこれに衣きすヱホバの使󠄃つかひは立たちをる

6 ヱホバの使󠄃つかひ證あかししてヨシユアに言いふ 7 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ汝なんぢもし我わが道󠄃みちを步あゆみわが職守つとめを守まもらば我わが家いへを司つかさどり我わが庭󠄄にはを守まもることを得えん我われまた此こゝに立たてる者等ものどもの中なかに往󠄃來ゆききする路みちを汝なんぢに與あたふべし 8 祭司さいしの長をさヨシユアよ請󠄃こふ汝なんぢと汝なんぢの前󠄃まへに坐ざする汝なんぢの同僚ともとともに聽きくべし彼かれらは即すなはち前󠄃表しるしとなるべき人ひとなり我われかならず我わが僕しもべたる枝えだを來きたらすべし
 1574㌻ 
9 ヨシユアの前󠄃まへに我わが立たつるところの石いしを視みよ此この一箇ひとつの石いしの上うへに七箇ななつの目めあり我われ自みづからその彫󠄃刻󠄂てうこくをなす萬軍ばんぐんのヱホバこれを言いふなり我われこの地ちの罪つみを一日いちにちの內うちに除のぞくべし 10 萬軍ばんぐんのヱホバ言いひたまふ其その日ひには汝等なんぢらおのおの互たがひに相招あひまねきて葡萄ぶだうの樹きの下した無花果いちじくの樹きの下したにあらん

第4章

1 我われに語ものいへる天てんの使󠄃つかひまた來きたりて我われを呼醒よびさませり我われは睡ねむれる人ひとの呼醒よびさまされしごとくなりき 2 彼かれ我われにむかひて汝なんぢ何なにを見みるやと言いひければ我われいへり我われ觀みるに惣金そうきんの燈臺とうだい一箇ひとつありてその頂いたゞきに油あぶらを容いるる噐うつはありまた燈臺とうだいの上うへに七箇ななつの燭盞ともしびざらありその燭盞ともしびざらは燈臺とうだいの頂いたゞきにありて之これに各おの〳〵七本ななつづつの管くだあり 3 また燈臺とうだいの側そばに橄欖かんらんの樹き二本ふたもとありて一ひとつは油あぶらを容いるる噐うつはの右みぎにあり一ひとつはその左ひだりにあり 4 我われ答こたへて我われと語ものいふ天てんの使󠄃つかひの問とひ言いひけるは我わが主しゆよ是等これらは何なにぞやと 5 我われと語ものいふ天てんの使󠄃つかひ我われに答こたへて汝なんぢ是等これらの何なになるを知しらざるかと言いひしにより我わが主しゆよ知しらずとわれ言いへり 6 彼かれまた答こたへて我われに言いひけるはゼルバベルにヱホバの吿つげたまふ言ことばは是かくのごとし萬軍ばんぐんのヱホバ宣のたまふ是これは權勢いきほひに由よらず能力ちからに由よらず我わが靈れいに由よるなり 7 ゼルバベルの前󠄃まへにあたれる大おほ山やまよ汝なんぢは何なに者ものぞ汝なんぢは平󠄃地ひらちとならん彼かれは恩惠めぐみあれ之これに恩惠めぐみあれと呼よばはる聲こゑをたてて頭石かしらいしを曳ひきいださん 8 ヱホバの言ことばわれに臨のぞめり云いはく 9 ゼルバベルの手てこの室いへの石礎いしづゑを置すゑたり彼かれの手てこれを成󠄃終󠄃なしをへん汝なんぢしらん萬軍ばんぐんのヱホバ我われを汝等なんぢらに遣󠄃つかはしたまひしと 10 誰たれか小ちひさき事ことの日ひを藐視いやしむる者ものぞ夫かの七ななつの者ものは遍󠄃あまねく全󠄃地ぜんちに往󠄃來ゆききするヱホバの目めなり準繩󠄂さげふりのゼルバベルの手てにあるを見みて喜よろこばん

11 我われまた彼かれに問とふて燈臺とうだいの右左みぎひだりにある此この二本ふたもとの橄欖かんらんの樹きは何なになるやと言いひ 12 重かさねてまた彼かれに問とふて此この二本ふたもとの金きんの管くだによりて金きんの油あぶらをその中なかより斟そゝぎ出いだす二枝ふたえだの橄欖かんらんは何なにぞやと言いひしに〘1207㌻〙
 1575㌻ 
13 彼かれわれに答こたへて汝なんぢ是等これらの何なになるを知しらざるかと言いひければ我わが主しゆよ知しらずと言いひけるに 14 彼かれ言いへらく是等これらは油あぶらの二箇ふたりの子こにして全󠄃地ぜんちの主しゆの前󠄃まへに立たつ者ものなり

第5章

1 我われまた目めを擧あげて觀みしに卷物まきものの飛とぶあり 2 彼かれわれに汝なんぢ何なにを見みるやと言いひければ我われ言いふ我われ卷物まきものの飛とぶぶを見みる其その長ながさは二十キユビトその寛はばは十キユビト 3 彼かれまたわれに言いひけるは是これは全󠄃地ぜんちの表面おもてを往󠄃ゆきめぐる呪詛のろひの言ことばなり凡すべて竊ぬすむ者ものは卷物まきもののこの面おもてに照てらして除のぞかれ凡すべて誓ちかふ者ものは卷物まきものの彼かの面おもてに照てらして除のぞかるべし 4 萬軍ばんぐんのヱホバのたまふ我われこれを出いだせり是これは竊盜者ぬすむものの家いへに入いりまた我わが名なを指さして僞いつり誓ちかふ者ものの家いへに入いりてその家いへの中なかに宿やどりその木きと石いしとを並あはせて盡こと〴〵く之これを燒やくべしと

5 我われに語ものいへる天てんの使󠄃つかひ進󠄃すゝみ來きたりて我われに言いひけるは請󠄃こふ目めを擧あげてこの出いできたれる物ものの何なになるを見みよ 6 これは何なになるやと我われ言いひければ彼かれ言いふ此この出來いできたれる者ものはエパ升ますなり又󠄂また言いふ全󠄃地ぜんちにおいて彼等かれらの形狀かたちは是かくのごとしと 7 かくて鉛󠄅なまりの圓まろき蓋ふたを取とりあぐれば一人ひとりの婦󠄃人をんなエパ升ますの中なかに坐ざし居をる 8 彼かれ是これは罪惡ざいあくなりと言いひてその婦󠄃人をんなをエパ升ますの中なかに投なげいれ鉛󠄅なまりの錘おもりをその升ますの口くちに投なげかぶらせたり 9 我われまた目めを擧あげて觀みしに婦󠄃人をんな二人ふたり出いできたれり之これに鶴つるの翼󠄅つばさのごとき翼󠄅つばさありてその翼󠄅つばさ風かぜを含ふくむ彼等かれらそのエパ升ますを天地てんちの間あひだに持もち擧あぐ 10 我われすなはち我われに語ものいふ天てんの使󠄃つかひにむかひて彼等かれらエパ升ますを何處いづこへ携たづさへゆくなるやと言いひけるに 11 彼かれ我われに言いふシナルの地ちにて之これがために家いへを建󠄄たてんとてなり是これは彼處かしこに置すゑられてその臺だいの上うへに立たゝん

第6章

1 我われまた目めを擧あげて觀みしに四輌しりやうの車くるま二ふたつの山やまの間あひだより出いできたれりその山やまは銅あかがねの山やまなり 2 第だい一の車くるまには赤馬あかむまを着つけ第だい二の車くるまには黑馬くろむまを着つけ 3 第だい三の車くるまには白馬しろむまを着つけ第だい四の車くるまには白點まだらなる强馬つよむまを着つく
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4 我われすなはち我われに語ものいふ天てんの使󠄃つかひに問とふて我わが主しゆよ是等これらは何なになるやと言いひけるに 5 天てんの使󠄃つかひこたへて我われに言いふ是これは四よつの天風あまつかぜにして全󠄃地ぜんちの主しゆの前󠄃まへより罷まかり出いでたる者ものなり 6 黑馬くろむまは北きたの地ちをさして進󠄃すゝみ行ゆき白馬しろむまその後うしろに從したがふ又󠄂また白點馬まだらむまは南みなみの地ちをさして進󠄃すゝみゆき 7 强馬つよむまは進󠄃すゝみ出いでて地ちを徧あまねく行あゆめぐらんとす彼かれ汝なんぢら往󠄃ゆき地ちを徧あまねくめぐれと言いひたまひければ則すなはち地ちを行ゆきめぐれり 8 彼かれわれを呼よびて我われに吿つげて言いふこの北きたの地ちに往󠄃ゆける者等ものどもは北きたの地ちにて我わが靈れいを安やすんず

9 ヱホバの言ことばわれに臨のぞめり曰いはく 10 汝なんぢかの囚虜人とらはれびとの中なかの者ものヘルダイ、トビヤおよびヱダヤより取とることをせよ即すなはちその日ひに汝なんぢかれらがバビロンより歸かへりて宿やどりをるゼパニヤの子こヨシヤの家いへに到いたり〘1208㌻〙 11 金銀きんぎんを取とりて冠冕󠄅かんむりを造󠄃つくりヨザダクの子こなる祭司さいしの長をさヨシユアの首かうべにこれを冠かむらせ 12 彼かれに語かたりて言いふべし萬軍ばんぐんのヱホバ斯かく言いひたまふ視みよ人ひとありその名なを枝えだといふ彼かれおのれの處ところより生はへいでてヱホバの宮みやを建󠄄たてん 13 即すなはち彼者かのものヱホバの宮みやを建󠄄たて尊󠄅榮そんえいを帶おびその位くらゐに坐ざして政事まつりごとを施ほどこしその位くらゐにありて祭司さいしとならん此この二ふたつの者ものの間あひだに平󠄃和へいわの計議はからひあるべし 14 偖さてまたその冠冕󠄅かんむりはヘレム、トビヤ、ユダヤおよびゼパニヤの子こヘンの記念きねんのために之これをヱホバの殿みやに納󠄃をさむべし 15 遠󠄄とほき處ところの者等ものども來きたりてヱホバの殿みやを建󠄄たてん而しかして汝なんぢらは萬軍ばんぐんのヱホバの我われを遣󠄃つかはしたまひしなるを知しるにいたらん汝なんぢらもし汝なんぢらの神かみヱホバの聲こゑに聽きゝしたがはば是かくのごとくなるべし

第7章

1 ダリヨス王わうの四年ねんの九月󠄃ぐわつすなはちキスリウといふ月󠄃つきの四日よつかにヱホバの言ことばゼカリヤに臨のぞめり 2 ベテルかの時ときシヤレゼル、レゲンメレクおよびその從者じうしやを遣󠄃つかはしてヱホバを和なごめさせ 3 かつ萬軍ばんぐんのヱホバの室いへにをる祭司さいしに問とはしめ且かつ預言者よげんしやに問とはしめて言いひけらく我われ今いままで年とし久ひさしく爲なしきたりしごとく尙なほ五月󠄃ぐわつをもて哭なきかつ齋戒ものいみすべきやと
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4 ここにおいて萬軍ばんぐんのヱホバの言ことば我われに臨のぞめり云いはく 5 國くにの諸民しよみんおよび祭司さいしに吿つげて言いへ汝なんぢらは七十年ねんのあひだ五月󠄃ぐわつと七月󠄃ぐわつとに斷食󠄃だんじきしかつ哀哭あいこくせしがその斷食󠄃だんじきせし時とき果はたして我われにむかひて斷食󠄃だんじきせしや 6 汝なんぢら食󠄃くひかつ飮のむは全󠄃まつたく己おのれのために食󠄃くひ己おのれのために飮のむならずや 7 在昔むかしヱルサレムおよび周󠄃圍󠄃まはりの邑々まち〳〵人ひとの住󠄃すまふありて平󠄃安やすらかなりし時とき南みなみの地ちおよび平󠄃野ひらのにも人ひとの住󠄃すまひをりし時ときに已往󠄃さきの預言者よげんしやによりてヱホバの宣のたまひたりし言ことばを汝なんぢら知しらざるや

8 ヱホバの言ことばゼカリヤに臨のぞめり云いはく 9 萬軍ばんぐんのヱホバかく宣のたまへり云いはく正義ただしきき審判󠄄さばきを行おこなひ互たがひに相愛あひいつくしみ相憐あひあはれめ 10 寡婦󠄃やもめ孤兒みなしご旅󠄃客たびゞとおよび貧󠄃者まづしきものを虐󠄃しへたぐるなかれ人ひとを害󠄅がいせんと心こゝろに圖󠄃はかる勿なかれと 11 然しかるに彼等かれらは肯あへて耳みゝを傾かたむけず背そびらを向むけ耳みゝを鈍にぶくして聽きかず 12 且かつその心こゝろを金剛石こんごうせきのごとくし萬軍ばんぐんのヱホバがその御靈みたまをもて已往󠄃さきの預言者よげんしやに由よりて傳つたへたまひし律法おきてと言詞ことばに聽きゝしたがはざりき是こゝをもて大おほいなる怒いかり萬軍ばんぐんのヱホバより出いでて臨のぞめり 13 彼かれかく呼よばはりたれども彼等かれら聽きかざりき其そのごとく彼かれら呼よばはるとも我われ聽きかじ萬軍ばんぐんのヱホバこれを言いふ 14 我われかれらをその識しらざる諸もろ〳〵の國くにに吹ふき散ちらすべし其その後あとにてこの地ちは荒あれて往󠄃來ゆききする者ものなきに至いたらん彼等かれらかく美うるはしき國くにを荒あれ地ちとなす〘1209㌻〙

第8章

1 萬軍ばんぐんのヱホバの言ことばわれに臨のぞめり曰いはく 2 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ我われシオンのために甚はなはだしく心こゝろを熱ねつして妬ねたく思おもひ大おほいなる忿怒いかりを起󠄃おこして之これがために妬ねたく思おもふ 3 ヱホバかく言いひたまふ今いま我われシオンに歸かへれり我われヱルサレムの中なかに住󠄃すまんヱルサレムは誠󠄃實まことある邑まちと稱󠄄となへられ萬軍ばんぐんのヱホバの山やまは聖󠄃山きよきやまと稱󠄄となへらるべし 4 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふヱルサレムの街衢ちまたには再ふたゝび老おいたる男をとこ老おいたる女をんな坐ざせん皆みな年とし高たかくして各々おの〳〵杖つゑを手てに持もつべし
 1578㌻ 
5 またその邑まちの街衢ちまたには男をとこの兒こ女をんなの兒こ滿みちて街衢ちまたに遊󠄃あそび戯たはむれん 6 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふこの事ことその日ひには此この民たみの遺󠄃餘者のこれるものの目めに奇くすしといふとも我わが目めに何なんの奇くすしきこと有󠄃あらんや萬軍ばんぐんのヱホバこれを言いふ 7 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ視みよ我われわが民たみを日ひの出いづる國くにより日ひの入いる國くにより救すくひ出いだし 8 かれらを携たづさへ來きたりてヱルサレムの中なかに住󠄃すましめん彼かれらは我民わがたみとなり我われは彼かれらの神かみとなりて共ともに誠󠄃實まことと正義ただしきに居をらん

9 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ汝なんぢら萬軍ばんぐんのヱホバの室いへなる殿みやを建󠄄たてんとて其その基礎いしづゑを置すゑたる日ひに起󠄃おこりし預言者よげんしや等どもの口くちの言詞ことばを今日こんにち聞きく者ものよ汝なんぢらの腕うでを强つよくせよ 10 此この日ひの先さきには人ひとも工わざの價あたひを得えず獸畜けものも工わざの價あたひを得えず出者いづるものも入者いるものも仇あだの故ゆゑをもて安然やすらかならざりき即すなはち我われ人々ひと〴〵をして互たがひに相攻あひせめしめたり 11 然しかれども今いまは我われ此この民たみの遺󠄃餘者のこれるものに對たいすること曩さきの日ひの如ごとくならずと萬軍ばんぐんのヱホバ言いひたまふ 12 即すなはち平󠄃安やすきの種子たねあるべし葡萄ぶだうの樹きは果みを結むすび地ちは產物さんぶつを出いだし天てんは露つゆを與あたへん我われこの民たみの遺󠄃餘者のこれるものにこれを盡こと〴〵く獲えさすべし 13 ユダの家いへおよびイスラエルの家いへよ汝なんぢらが國々くに〴〵の中うちに呪詛のろひとなりしごとく此度このたびは我われなんぢらを救すくふて祝言ほぎごととならしめん懼おそるる勿なかれ汝なんぢらの腕うでを强つよくせよ

14 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ在昔むかし汝なんぢらの先祖せんぞ我われを怒いからせし時ときに我われこれに災禍わざはひを降󠄄くださんと思おもひて之これを悔くいざりき萬軍ばんぐんのヱホバこれを言いふ 15 是かくのごとく我われまた今日こんにちヱルサレムとユダの家いへに福祉さいはひを降󠄄くださんと思おもふ汝なんぢら懼おそるる勿なかれ 16 汝なんぢらの爲なすべき事ことは是これなり汝なんぢら各々おの〳〵たがひに眞󠄃實まことを言いふべし又󠄂また汝等なんぢらの門もんにて審判󠄄さばきする時ときは眞󠄃實まことを執とりて平󠄃和へいわの審判󠄄さばきを爲なすべし 17 汝等なんぢらすべて人ひとの災害󠄅わざはひを心こゝろに圖󠄃はかる勿なかれ僞いつはりの誓ちかひを好このむ勿なかれ是等これらはみな我わが惡にくむ者ものなりとヱホバ言いひたまふ
 1579㌻ 

18 萬軍ばんぐんのヱホバの言ことばわれに臨のぞめり云いはく 19 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ四月󠄃ぐわつの斷食󠄃だんじき五月󠄃ぐわつの斷食󠄃だんじき七月󠄃ぐわつの斷食󠄃だんじき十月󠄃ぐわつの斷食󠄃だんじきかへつてユダの家いへの宴樂たのしみとなり欣喜よろこびとなり佳節󠄄よきいはひとなるべし惟たゞなんぢら眞󠄃實まことと平󠄃和へいわを愛あいすべし〘1210㌻〙 20 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ國々くに〴〵の民たみおよび衆多おほくの邑まちの居民きよみん來きたり就つかん 21 即すなはちこの邑まちの居民きよみん往󠄃ゆきてかの邑まちの者ものに向むかひ我儕われらすみやかに往󠄃ゆきてヱホバを和なごめ萬軍ばんぐんのヱホバを求もとめんと言いはんに我われも往󠄃ゆくべしと答こたへん 22 衆多おほくの民たみ强つよき國民くにびとヱルサレムに來きたりて萬軍ばんぐんのヱホバを求もとめヱホバを和なごめん 23 萬軍ばんぐんのヱホバかく言いひたまふ其その日ひには諸もろ〳〵の國語くにことばの民たみ十人にんにてユダヤ人びと一箇ひとりの裾すそを拉とらへん即すなはち之これを拉とらへて言いはん我われら汝なんぢらと與ともに往󠄃ゆくべし其そは我われら神かみの汝なんぢらと偕ともにいますを聞きゝたればなり

第9章

1 ヱホバの言詞ことばの重負󠄅おもにハデラクの地ちに臨のぞむダマスコはその止とゞまる所󠄃ところなりヱホバ世よの人ひとを眷かへりみイスラエルの一切すべての支󠄂派󠄄わかれを眷かへりみたまへばなり 2 之これに界さかひするハマテも然しかりツロ、シドンも亦またはなはだ怜悧かしこければ同おなじく然しかるべし 3 ツロは自己おのれのために城󠄃郭じやうくわくを構󠄃かまへ銀ぎんを塵ちりのごとくに積つみ金きんを街衢ちまたの土つちのごとくに積つめり 4 視みよ主しゆこれを攻取せめとり海うみにて之これが力ちからを打うちほろぼしたまふべし是これは火ひにて焚やけうせん 5 アシケロンこれを見みて懼おそれガザもこれを見みて太いたく慄ふるふエクロンもその望󠄇のぞむ所󠄃ところの者もの辱はづかしめらるるに因よりて亦また然しかりガザには王わう絕たえアシケロンには住󠄃者すむものなきに至いたらん 6 アシドドにはまた雜種ざつしゆの民たみすまん我われペリシテ人びとが誇ほこる所󠄃ところの者ものを絕たつべし 7 我われこれが口くちより血ちを取とり除のぞき之これが齒はの間あひだより憎にくむべき物ものを取とり除のぞかん是これも遺󠄃のこりて我儕われらの神かみに歸きしユダの牧伯つかさのごとくに成󠄃なるべしまたエクロンはヱブス人びとのごとくになるべし

8 我われわが家いへのために陣じんを張はりて敵てき軍ぐんに當あたり之これをして往󠄃來ゆききすること無なからしめん虐󠄃遇󠄃者しへたぐるものかさねて逼󠄃せまること無なかるべし我われいま我わが目めをもて親みづから見みればなり
 1580㌻ 

9 シオンの女むすめよ大おほいに喜よろこべヱルサレムの女むすめよ呼よばはれ視みよ汝なんぢの王わう汝なんぢに來きたる彼かれは正義ただしくして拯救すくひを賜たまはり柔和にうわにして驢馬ろばに乘のる即すなはち牝驢馬めろばの子こなる駒こまに乘のるなり 10 我われエフライムより車くるまを絕たちヱルサレムより馬むまを絕たゝん戰爭弓いくさゆみも絕たゝるべし彼かれ國々くに〴〵の民たみに平󠄃和へいわを諭󠄄さとさん其その政治まつりごとは海うみより海うみに及および河かはより地ちの極はてにおよぶべし

11 汝なんぢについてはまた汝なんぢの契󠄅約けいやくの血ちのために我われかの水みづなき坑あなより汝なんぢの被俘人とらはれびとを放はなち出いださん 12 望󠄇のぞみを懷いだく被俘人とらはれびとよ汝等なんぢら城󠄃しろに歸かへれ我われ今日こんにちもなほ吿つげて言いふ我われかならず倍ばいして汝等なんぢらに賚たまふべし 13 我われユダを張はりて弓ゆみとなしエフライムを矢やとなして之これにつがへんシオンよ我われ汝なんぢの人々ひと〴〵を振起󠄃ふりおこしてギリシヤの人々ひと〴〵を攻せめしめ汝なんぢをして大丈󠄃夫ますらをの劍つるぎのごとくならしむべし〘1211㌻〙 14 ヱホバこれが上うへに顯あらはれてその箭󠄃やを電光いなづまのごとくに射󠄂いいだしたまはん主しゆヱホバ喇叭らつぱを吹ふきならし南みなみの暴風おほかぜに乘のりて出來いできまさん 15 萬軍ばんぐんのヱホバ彼かれらを護まもりたまはん彼等かれらは食󠄃くらふことを爲なし投石器いしなげの石いしを踏ふみつけん彼等かれらは飮のむことを爲なし酒さけに醉ゑへるごとくに聲こゑを擧あげん其そのこれに盈みたさるることは血ちを盛󠄃もる鉢はちのごとく祭壇さいだんの隅すみのごとくなるべし 16 彼かれらの神かみヱホバ當日そのひに彼かれらを救すくひその民たみを羊ひつじのごとくに救すくひたまはん彼等かれらは冠冕󠄅かんむりの玉たまのごとくになりて其その地ちに輝かがやくべし 17 その福祉さいはひは如何計いかばかりぞや其その美麗󠄃うるはしきは如何計いかばかりぞや穀物こくもつは童男わらはべを長ちやうぜしめ新しん酒しゆは童女わらはめを長ちやうぜしむ

第10章

1 汝なんぢら春はるの雨あめの時ときに雨あめをヱホバに乞こへヱホバは電光いなづまを造󠄃つくり大おほ雨あめを人々ひと〴〵に賜たまひ田野でんやにおいて草蔬くさを各々おの〳〵に賜たまふべし 2 夫それテラピムは空󠄃虛むなしき事ことを言いひ卜筮師うらなひしはその見みる所󠄃ところ眞󠄃實まことならずして虛僞いつはりの夢ゆめを語かたる其その慰なぐさむる所󠄃ところは徒然いたづらなり是こゝをもて民たみは羊ひつじのごとくに迷󠄃まよひ牧者ぼくしゃなきに因よりて惱なやむ 3 我われ牧者ぼくしゃにむかひて怒いかりを發はつす我われ牡山羊をやぎを罰ばつせん萬軍ばんぐんのヱホバその群むれなるユダの家いへを顧󠄃かへりみ之これをしてその美うるはしき軍馬いくさむまのごとくならしめたまふ
 1581㌻ 
4 隅石すみいし彼かれより出いで釘くぎかれより出いで軍弓いくさゆみかれより出いで宰つかさたる者ものみな齊ひとしく彼かれより出いでん 5 彼等かれら戰たゝかふ時ときは勇󠄃士ゆうしのごとくにして街衢ちまたの泥どろの中なかに敵てきを蹂躪ふみにじらんヱホバかれらとともに在いませば彼かれら戰たゝかはん馬むまに騎のれる者等ものどもすなはち媿はぢを抱󠄃いだくべし 6 我われユダの家いへを强つよくしヨセフの家いへを救すくはん我われかれらを恤あはれむが故ゆゑに彼かれらをして歸かへり住󠄃すましめん彼かれらは我われに棄すてられし事ことなきが如ごとくなるべし我われは彼かれらの神かみヱホバなり我われかれらに聽きくべし 7 エフライム人びとは勇󠄃士ゆうしに等ひとしくして酒さけを飮のみたるごとく心こゝろに歡よろこばん其その子等こどもは見みて喜よろこびヱホバに因よりて心こゝろに樂たのしまん

8 我われかれらに向むかひて嘯うそぶきて之これを集あつめん其そは我われこれを贖あがなひたればなり彼等かれらは昔むかし殖增ふえましたる如ごとくに殖增ふえまさん 9 我われかれらを國々くに〴〵の民たみの中なかに播まかん彼等かれらは遠󠄄とほき國くににおいて我われをおぼへん彼かれらは其その子等こどもとともに生いきながらへて歸かへり來きたるべし 10 我われかれらをエジプトの國くにより携たづさへかへりアッスリヤより彼等かれらを集あつめギレアデの地ちおよびレバノンに彼かれらを携たづさへゆかんその居處ゐどころも無なきほどなるべし 11 彼かれ艱難なやみの海うみを通󠄃とほり海うみの浪なみを擊破うちやぶりたまふナイルの淵ふちは盡こと〴〵く涸かるアッスリヤの傲慢たかぶりは卑ひくくせられエジプトの杖つゑは移うつり去さらん 12 我われ彼かれらをしてヱホバに由よりて强つよくならしめん彼等かれらはヱホバの名なをもて步あゆまんヱホバこれを言いひたまふ〘1212㌻〙

第11章

1 レバノンよ汝なんぢの門かどを啓󠄃ひらき火ひをして汝なんぢの香柏かうはくを焚やかしめよ 2 松󠄃まつよ叫さけべ香柏かうはくは倒たふれ威󠄂嚴いかめしき樹きはそこなはれたりバシヤンの橡かしよ叫さけべ高たからかなる林はやしは倒たふれたり 3 牧者ぼくしやの叫さけぶ聲こゑあり其その榮さかえそこなはれたればなり猛たけき獅子しゝの吼ほゆる聲こゑありヨルダンの叢くさむらそこなはれたればなり
 1582㌻ 
4 我わが神かみヱホバかく言いひたまふ宰ほふらるべき羔ひつじを牧かへ 5 之これを買かふ者ものは之これを宰ほふるとも罪つみなし之これを賣うる者ものは言いふ我われ富とみを得うればヱホバを祝しくすべしと其その牧者ぼくしやもこれを惜をしまざるなり 6 ヱホバ言いひたまふ我われかさねて地ちの居民きよみんを惜をしまじ視みよ我われ人ひとを各々おの〳〵その隣人となりびとの手てに付わたしその王わうの手てに付わたさん彼かれら地ちを荒あらすべし我われこれを彼かれらの手てより救すくひ出いださじ 7 我われすなはち其その宰ほふらるべき羊ひつじを牧かへり是これは最もつとも憫然あはれなる羊ひつじなり我われみづから二本ふたすぢの杖つゑを取とり一ひとつを恩めぐみと名なづけ一ひとつを結むすびと名なづけてその羊ひつじを牧かへり 8 我われ一月󠄃ひとつきに牧者ぼくしや三人にんを絕たてり我われ心こゝろに彼かれらを厭いとひしが彼等かれらも心こゝろに我われを惡にくめり 9 我われいへり我われは汝なんぢらを飼やしなはじ死しぬる者ものは死しに絕たゝるる者ものは絕たゝれ遺󠄃のこる者ものは互たがひにその肉󠄁にくを食󠄃くらひあふべし 10 我われ恩めぐみといふ杖つゑを取とりて之これを折をれり是これ諸もろ〳〵の民たみに立たてし我わが契󠄅約けいやくを廢はいせんとてなりき 11 是これは其その日ひに廢はいせられたり是こゝに於おいてかの我われに聽きゝしたがひし憫然あはれなる羊ひつじは之これをヱホバの言ことばなりしと知しれり 12 我われ彼かれらに向むかひて汝等なんぢらもし善よしと視みなば我わが價あたひを我われに授さづけよ若もししからずば止やめよと言いひければ彼等かれらすなはち銀ぎん三十を權はかりて我わが價あたひとせり 13 ヱホバ我われに言いひたまひけるは彼等かれらに我わが估價ねづもりせられしその善價よきあたひを陶人すゑものしに投なげあたへよと我われすなはち銀ぎん三十を取とりてヱホバの室へやに投なげいれて陶人すゑものしに歸きせしむ 14 我われまた結むすびといふ杖つゑを折をれり是これユダとイスラエルの間あひだの和好よしみを絕たゝんとてなりき

15 ヱホバ我われに言いひたまはく汝なんぢまた愚おろかなる牧者ぼくしやの器うつはを取とれ 16 視みよ我われ地ちに一人ひとりの牧者ぼくしやを興おこさん彼かれは亡ほろぶる者ものを顧󠄃かへりみず迷󠄃まよへる者ものを尋󠄃たづねず傷きずつける者ものを醫いやさず健󠄄剛すこやかなる者ものを飼やしなはず肥こえたる者ものの肉󠄁にくを食󠄃くらひ且かつその蹄ひづめを裂さかん 17 其その羊ひつじの群むれを棄すつる惡あしき牧者ぼくしやは禍わざはひなるかな劍つるぎその腕うでに臨のぞみその右みぎの目めに臨のぞまん其その腕うでは全󠄃まつたく枯なえその右みぎの目めは全󠄃まつたく盲つぶれん

第12章

1 イスラエルにかかはるヱホバの言詞ことばの重負󠄅おもに ヱホバ即すなはち天てんを舒のべ地ちの基もとゐを置すゑ人ひとのうちの靈魂たましひを造󠄃つくる者もの言いひたまふ 2 視みよ我われヱルサレムをしてその周󠄃圍󠄃まはりの國民くにびとを蹌踉よろばはする杯さかづきとならしむべしヱルサレムの攻圍󠄃せめかこまるる時とき是これはユダにも及およばん〘1213㌻〙
 1583㌻ 
3 其その日ひには我われヱルサレムをして諸もろ〳〵の國民くにびとに對むかひて重おも石いしとならしむべし之これを持もち擧あぐる者ものは大おほ傷きずを受うけん地上ちじやうの諸國しよこくみな集あつまりて之これに攻寄せめよすべし 4 ヱホバ言いひたまふ當日そのひには我われ一切すべての馬むまを擊うちて駭おどろかせその騎手のりてを擊うちて狂くるはせん而しかして我われユダの家いへの上うへに我わが目めを開ひらき諸もろ〳〵の國民くにびとの馬むまを擊うちて盲めくらになすべし 5 ユダの牧伯つかさ等たちその心こゝろの中うちに謂いはんヱルサレムの居民きよみんはその神かみ萬軍ばんぐんのヱホバに由よりて我わが力ちからとなるべしと 6 當日そのひには我われユダの牧伯つかさ等たちをして薪たきゞの下したにある火盤ひざらのごとく麥束むぎたばの下したにある炬󠄂火たいまつのごとくならしむべし彼等かれらは右左みぎひだりにむかひその周󠄃圍󠄃まはりの國民くにびとを盡こと〴〵く焚やかんヱルサレム人びとはなほヱルサレムにてその本もとの處ところに居をることを得うべし 7 ヱホバまづユダの幕屋まくやを救すくひたまはん是これダビデの家いへの榮さかえおよびヱルサレムの居民きよみんの榮さかえのユダに勝󠄃まさること無なからんためたり 8 當日そのひヱホバ、ヱルサレムの居民きよみんを護まもりたまはん彼かれらの中なかの弱󠄃よわき者ものもその日ひにはダビデのごとくなるべしまたダビデの家いへは神かみのごとく彼かれらに先さきだつヱホバの使󠄃つかひのごとくなるべし 9 その日ひには我われヱルサレムに攻せめきたる國民くにびとをことごとく滅ほろぼすことを務つとむべし

10 我われダビデの家いへおよびヱルサレムの居民きよみんに恩惠めぐみと祈禱いのりの靈れいをそそがん彼等かれらはその刺さしたりし我われを仰あふぎ觀み獨子ひとりごのため哭なげくがごとく之これがために哭なげき長子うひごのために悲かなしむがごとく之これがために痛いたく悲かなしまん 11 その日ひにはヱルサレムに大おほいなる哀哭なげきあらん是これはメギドンの谷たになるハダデリンモンに在ありし哀哭なげきのごとくなるべし 12 國こく中ちうの族やからおのおの別わかれ居ゐて哀哭なげくべし即すなはちダビデの族やから別わかれ居ゐて哀哭なげきその妻つま等ら別わかれ居ゐて哀哭なげきナタンの家いへの族やから別わかれ居ゐて哀哭なげきその妻つま等ら別わかれ居ゐて哀哭なげかん 13 レビの家いへの族やから別わかれ居ゐて哀哭なげきその妻つま等ら別わかれ居ゐて哀哭なげきシメイの族やから別わかれ居ゐて哀哭なげきその妻つま等らわかれ居ゐて哀哭なげかん 14 その他ほかの族やからも凡すべて然しかりすなはち族やからおのおの別わかれ居ゐて哀哭なげきその妻つま等ら別わかれ居ゐて哀哭なげくべし
 1584㌻ 

第13章

1 その日ひ罪つみと汚穢けがれを淸きよむる一ひとつの泉いづみダビデの家いへとヱルサレムの居民きよみんのために開ひらくべし 2 萬軍ばんぐんのヱホバ言いひたまふ其その日ひには我われ地ちより偶像󠄃ぐうざうの名なを絕たちのぞき重かさねて人ひとに記憶おぼえらるること無なからしむべし我われまた預言者よげんしやおよび汚穢けがれの靈れいを地ちより去さらしむべし 3 人ひともしなほ預言よげんすることあらば其その生うみの父󠄃母ちちははこれに言いはん汝なんぢは生いくべからず汝なんぢはヱホバの名なをもて虛僞いつはりを語かたるなりと而しかしてその生うみの父󠄃母ちちははこれが預言よげんしをるを刺さゝん 4 その日ひには預言者よげんしや等ども預言よげんするに方あたりてその異象いしやうを羞はぢん重かさねて人ひとを欺あざむかんために毛衣けごろもを纒󠄂まとはじ〘1214㌻〙 5 彼かれ言いはん我われは預言者よげんしやにあらず地ちを耕󠄃たがへす者ものなり即すなはち我われは若わかき時ときより人ひとに買かはれたりと 6 若もしこれに向むかひて然しからば汝なんぢの兩手もろての間あひだの傷きずは何なにぞやと言いふあらば是これは我わが愛あいする者ものの家いへにて受うけたる傷きずなりと答こたへん

7 萬軍ばんぐんのヱホバ言いひたまふ劍つるぎよ起󠄃おきて我わが牧者ぼくしやわが伴󠄃侶ともなる人ひとを攻せめよ牧者ぼくしやを擊うちて然しからばその羊ひつじ散ちらん我われまた我わが手てを小ちひさき者等ものどもの上うへに伸のぶべし 8 ヱホバ言いひたまふ全󠄃地ぜんちの人ひと二分󠄃ぶんは絕たゝれて死しに三分󠄃ぶんの一はその中うちに遺󠄃のこらん 9 我われその三分󠄃ぶんの一を携たづさへて火ひにいれ銀ぎんを熬分󠄃ふきわくるごとくに之これを熬分󠄃ふきわけ金きんを試こゝろむるごとくに之これを試こゝろむべし彼かれらわが名なを呼よばん我われこれにこたへん我われこれは我民わがたみなりと言いはん彼等かれらまたヱホバは我わが神かみなりと言いはん

第14章

1 視みよヱホバの日ひ來きたる汝なんぢの貨財くわざい奪うばはれて汝なんぢの中なかにて分󠄃わかたるべし 2 我われ萬國ばんこくの民たみを集あつめてヱルサレムを攻擊せめうたしめん邑まちは取とられ家いへは掠かすめられ婦󠄃女をんなは犯をかされ邑まちの人ひとは半󠄃なかばは擄とらへられてゆかん然されどその餘ほかの民たみは邑まちより絕たゝれじ 3 その時ときヱホバ出いできたりて其その等らの國人くにびとを攻擊せめうちたまはん在昔むかしその軍陣いくさの日ひに戰たゝかひたまひしごとくなるべし
 1585㌻ 
4 其その日ひにはヱルサレムの前󠄃まへに當あたりて東ひがしにあるところの橄欖山かんらんざんの上うへに彼かれの足あし立たたん而しかして橄欖山かんらんざんその眞󠄃中たゞなかより西東にしひがしに裂さけて甚はなはだ大おほいなる谷たにを成󠄃なしその山やまの半󠄃なかばは北きたに半󠄃なかばは南みなみに移うつるべし 5 汝なんぢらは我わが山やまの谷たにに逃󠄄にげいらん其その山やまの谷たにはアザルにまで及およぶべし汝なんぢらはユダの王わうウジヤの世よに地震ぢしんを避󠄃さけて逃󠄄にげしごとくに逃󠄄にげん我わが神かみヱホバ來きたりたまはん諸もろ〳〵の聖󠄃者せいしやなんぢとともなるべし 6 その日ひには光明ひかりなかるべく輝かがやく者もの消󠄃きえうすべし 7 茲こゝに只たゞ一ひとつの日ひあるべしヱホバこれを知しりたまふ是これは晝ひるにもあらず夜よるにもあらず夕ゆふ暮ぐれの頃ころに明あかるくなるべし 8 その日ひに活いける水みづヱルサレムより出いでその半󠄃なかばは東ひがしの海うみにその半󠄃なかばは西にしの海うみに流ながれん夏なつも冬󠄃ふゆも然しかあるべし

9 ヱホバ全󠄃地ぜんちの王わうとなりたまはん其その日ひには只たゞヱホバのみ只たゞその御名みなのみにならん 10 全󠄃地ぜんちはアラバのごとくなりてゲバよりヱルサレムの南みなみのリンモンまでの間あひだのごとくなるべし而しかしてヱルサレムは高たかくなりてその故もとの處ところに立たちベニヤミンの門もんより第だい一の門もんの處ところに及および隅すみの門もんにいたりハナニエルの戍樓やぐらより王わうの酒榨倉さかぶねぐらまでに渉わたるべし 11 その中なかには人ひと住󠄃すまん重かさねて呪詛のろひあらじヱルサレムは安然やすらかに立たつべし

12 ヱルサレムを攻擊せめうちし諸もろ〳〵の民たみにヱホバ災禍わざはひを降󠄄くだしてこれを擊うちなやましたまふこと是かくのごとくなるべし即すなはち彼かれらその足あしにて立たちをる中うちに肉󠄁にく腐くされ目めその孔あなの中なかにて腐くされ舌したその口くちの中なかにて腐くされん〘1215㌻〙 13 その日ひにはヱホバかれらをして大おほいに狼狽あはてしめたまはん彼かれらは各々おの〳〵人ひとの手てを執とらへん此この手てと彼手かのて擊うちあふべし 14 ユダもまたヱルサレムに於おいて戰たゝかふべしその四周󠄃まはりの一切すべての國人くにびとの財寳ざいはう金銀きんぎん衣服󠄃いふくなど甚はなはだ多おほく聚あつめられん 15 また馬むま騾ら駱駝らくだ驢馬ろばおよびその諸營しょえいの一切すべての家畜けものの蒙かうむる災禍わざはひもこの災禍わざはひのごとくなるべし
 1586㌻ 

16 ヱルサレムに攻せめきたりし諸もろ〳〵の國人くにびとの遺󠄃のこれる者ものはみな歳々とし〴〵に上のぼりきてその王わうなる萬軍ばんぐんのヱホバを拜をがみ結茅かりほずまひの節󠄄いはひを守まもるにいたるべし 17 地上ちじやうの諸しよ族ぞくの中うちその王わうなる萬軍ばんぐんのヱホバを拜をがみにヱルサレムに上のぼらざる者ものの上うへには凡すべて雨あめふらざるべし 18 例たとへばエジプトの族やからもし上のぼり來きたらざる時ときはその上うへに雨あめふらじヱホバその結茅かりほずまひの節󠄄いはひを守まもりに上のぼらざる一切すべての國人くにびとを擊うちなやます災禍わざはひを之これに降󠄄くだしたまふべし 19 エジプトの罪つみ凡すべて結茅かりほずまひの節󠄄いはひを守まもりに上のぼり來きたらざる國人くにびとの罪つみ是かくのごとくなるべし 20 その日ひには馬むまの鈴すゞにまでヱホバに聖󠄃きよしとしるさん又󠄂またヱホバの家いへの鍋なべは壇だんの前󠄃まへの鉢はちと等ひとしかるべし 21 ヱルサレムおよびユダの鍋なべは都すべて萬軍ばんぐんのヱホバの聖󠄃物きよきものとなるべし凡およそ犧牲いけにへを獻さゝぐる者ものは來きたりてこれを取とり其その中なかにて祭さい肉󠄁にくを煮にん其その日ひには萬軍ばんぐんのヱホバの室いへに最早もはやカナン人びとあらざるべし〘1216㌻〙
 1587㌻